「mistral multi RIP System」 は、ページバリアブル印刷における高速プリンター及びコントローラへの対応を目的としたマルチ(分散)RIPシステムです。出力要求のあった印刷JOBは、複数プロセス(スレッド)により並列処理され、コントローラは高速にRIPを行う事が可能になります。
高性能/高速プリンターの誕生により、現在ではA4(CMYK8bit、600DPI)換算400PPMの処理能力を求められるケースが徐々に増えています。しかし、PostScript、PDFなどに代表される印刷フォーマットは、ページ単位でRIPを行うという性質上、ページ単位のRIP時間の短縮はCPUクロックに依存しており、現時点では、その要求を満たすことは困難です。
各ベンダーからは、PostScript、PDFに対しては事前にRIPを行い、印刷データ(プリンターに対するラスタ)をRAID等に保存し出力のみ要求速度を満たす方法や、もしくはPPMLに代表されるRIPデータの縮小化などの方法が提供されています。
「mistral multi」では向上するPCの性能をシステムに取り込み、複数プロセス(もしくはスレッド)化による並列RIP処理を行う事で、高速なバリアブル印刷システムを実現しました。
複数ページ構成の1JOBに対して、従来の1RIP方式では、RIP時間の劇的な短縮は不可能でしたが、「mistral multi」では、RIPを並列に処理する事により、Total時間を大幅に縮める事が可能になりました。
※IBM Blade Server (Xeon 3.5GHz L2 512Mbyte RAM 2GByte )を使用して、1pageあたり600dpiのデータを処理した場合、弊社実験では、14ブレード構成で3000PPMを達成。
クライアント側で、データ(サポートされたファイル フォーマット)をサーバー上のFTP、LPRフォルダ(ホットフォルダ)へコマンドによる送信、またはコピーする事により、「mistral multi」は対象ファイルをJOBとしてスプール開始します。
「mistral multi」では専用に開発された特殊なデバイスを使用する事なく、そのコントローラを構成しています。これにより、将来のソリューションを比較的容易に取り込む事が可能です。
また近年ではMemoryデバイス(OSからはドライブとして認識できるデバイス)の実用化により、HDDの代わりにこれらを利用する事が可能になりましたが、NTLでは、これらのドライバ開発(Windows32bit, Windows64bit, Linux32bit, Linux64bit,etc)による新技術を導入することによりファイルI/Oのボトルネックを劇的に軽減しています。
「mistral multi」ではPostScript、PDF、PPMLをサポートしています。
PostScript | Level3互換 |
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1.3、1.4、1.5 | |
PDF/X | PDF/X1-a、PDF/X3 |
PPML | Version2.1 |
OS |
Windows Server |
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CPU |
Intel または AMDのDualCoreCPUのMultiプロセッサを推奨
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RAM |
HDDへの書込み処理を極力少なくする為に、RAMは1GByte以上の搭載を推奨
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HDD |
HDDへの書込み処理が多数発生する構造の場合(プリンターへ送信を目的としたデータ保持など)には、HDDは複数台搭載し、I/Oを可能な限り分散する事を推奨
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