特集 OSCEに備える! アップデートする!
OSCE(Objective Structured Clinical Examination、オスキー)とは、
医療者教育における学生の臨床能力を客観的に、公平に評価するための試験です。
特に医学・歯学教育では、2023年にCBTと共に公的試験化され、臨床実習に進む学生の知識・技能・態度の質を保証する役割を果たしています。
看護教育においては、教育課程や学校設立母体といった背景の違いや、施設・予算・人員の諸条件、
何より個別性の高い看護を客観的評価する難しさもあり、現時点でOSCEの全面的な導入には至っていません。
しかしながら、OSCEを先進的に導入・運用し、そのデザインやノウハウを構築し、目的についても常に見直しながら実施している養成所もあります。
本特集から、教育者がOSCEを通じて目指したいものは何か、実践校がどのような経緯でOSCEを始め工夫を重ねてきたか、
他領域の動向を知ることで、従来とは異なるOSCEの印象を抱くきっかけとなれば幸いです。
OSCE実施支援システムによって、より円滑なフィードバックが可能に!
札幌市立大学看護学部は、このたび新たに当社が開発した製品である、OSCE実施支援システム(FIREDIPPER for OSCE)を導入しました。
2024 年3 月まで同大学の副学長・看護学部長を務めておられました松浦和代教授に、導入の経緯や導入後の変化、FIREDIPPER の活用方法や期待したいことについてお話を伺いました。
OSCE(Objective Structured Clinical Examination)実施支援システム(FIREDIPPER for OSCE)は、 医師、歯科医師、薬剤師、看護師の育成において、 学生の臨床実習における技能を評価するために導入されている「客観的臨床能力試験」をサポートするシステムです。 国公立・私立大学の医学部、看護学部に多数ご採用をいただき、皆様から「OSCE実施にかかる負担が飛躍的に軽減された」と、高い評価をいただいております。 本システムは、評価に必要となる「課題設定」「評価内容」および「採点方式」などの作成が可能となっており、様々な試験評価項目に柔軟な対応ができます。 また、試験実施のための「予約管理」、ネットワークカメラによる試験実施状況の「ライブ視聴・映像録画」、 試験終了後の「評価採点データ集計」などの機能により、OSCE実施を強力にサポートいたします。 ネットワークカメラによる「ライブ視聴・映像録画」を除いた、「評価システム単体パッケージ」もご用意しております。 本パッケージでは「課題作成」「試験実施管理」および「タブレット端末での評価」などの評価機能をご利用いただけます。
紙ではなく、タブレット端末での「OSCE実施支援システム評価ツール」を利用する事で、採点結果集計・入力などの煩雑な紙管理から解放されます。 未評価の項目がある場合には、評価結果を保存できない仕組みによって、評価漏れを防ぎます。 評価内容は即座に本システムに反映され、全ての学生の評価内容や平均点などが一括して管理され、評価結果もいち早く確認することができます。 試験終了後、すぐに評価集計結果のエクセルシートをダウンロードすることが可能です。
各ステーションで行う試験スケジュールの予約、課題ごとの評価項目の作成および、採点を映像と共に管理し、より効率的なOSCEの実施を可能とします。 OSCE実施中の映像は、遠隔からのライブ視聴はもちろん、試験実施後に録画映像として視聴する事が可能です。 管理者は、ネットワークカメラ管理機能、評価者用タブレット管理機能、試験進捗管理機能により、試験実施中のトラブルに円滑に対処が行えます。 たとえば評価者用タブレット管理機能では、本システムと評価者用タブレットの通信状態を常にモニタリングし、採点状態の異常の検知と、評価の進捗状態の把握が行えます。 何らかの異常を検知した場合には、本システム管理画面への表示と共に、管理者へのメール通知が行われます。
試験スケジュールの日時をトリガーとして、自動的にカメラ映像の録画開始と停止が実行されます。また、評価ツールにおいても 対象の評価者、課題、受験生が、スケジュールに紐づいて管理されているため、評価間違いが抑止されます。 課題の作成機能では、Pre-CC OSCE 、Post-CC OSCE、授業用などの用途別に、自由にいくつでも課題・評価項目の作成が可能です。 評価方式(採点方法や選択式評価コメント)を項目ごとに設定でき、一括反映できる事が本ソリューションの強みです。 スケジュールの登録や課題・評価項目の登録は、エクセル形式のファイルから一括インポート登録が可能となっています。
統合管理ツール
カメラのライブ映像視聴、録画再生といった映像表示機能から、 OSCEスケジュールの予約管理、課題・評価項目の設定、学生や評価者といったユーザー登録など、 OSCEの機能を、どなたでもご利用いただけるインターフェースをご用意いたしました。 タッチパネルでの操作も対応しており、より直感的な操作が可能となります。
学生・評価者 管理機能
学生、評価者、模擬患者役の登録、設定変更、削除、および登録されているユーザーのアクセス権を管理する機能です。 予約を行えるアクセス権、採点を行えるアクセス権、評価結果および録画映像を視聴できるアクセス権などを自由に設定できます。
スケジュール管理機能
OSCEを実施する日程や使用するステーション、試験科目、受験者、立ち合い試験官の割り当てなどを設定します。 設定された情報は、画面上にタイムラインで表現されますので、何時からどの部屋で、 何の課題を誰が担当して実施されるのかというスケジュールが一目で把握できます。
ライブ映像視聴
各ステーションに設置されたカメラ映像を視聴することができます。ステーション全体を表示する画面や、個々のステーションだけを表示する画面など、 カメラ映像を表示する画面パターンが用意されています。 また、カメラ内蔵のマイクとスピーカーによって、ステーションの音声を聞いたり、管理者側からのマイクによりアナウンスすることもできます。
録画映像視聴
スケジュールで予約された登録日時、評価者、学生、および課題に紐づくカメラ映像は、自動的に録画されます。 試験実施後には、録画データを視聴しながらの評価採点もできます。 また、模擬試験や自習を録画することで、録画データを利用した振り返り学習にもご利用いただけます。
試験進行ステータス確認機能
試験の実施に際し、各ステーションに設置されたネットワークカメラの接続状態、録画状態を一覧画面で確認することができます。 試験進行中には、評価者用タブレットの通信状態および評価の進捗を確認することができ、試験進行にトラブルがないかを把握することができます。 通信異常が発生した場合には、システム管理者へメール通知する機能もございます。
評価・採点ツール
スケジュール管理機能と連動し、実施される課題の評価を行うツールはiPadやAndroidタブレット端末からご利用が可能です。 課題と学生、評価者と紐づき、評価ツールにログインされた評価者IDから、担当する評価課題のみが表示されます。 評価ツール画面では、ワンタッチで得点を選択できるチェックボタンと、コメント入力欄で構成されています。 評価の保存時には未入力チェック機能により、未評価項目があると保存できない仕組みとなっています。 正常に保存できた評価シートには画面上に「評価済み」マークが表示されますので、どこまで評価を完了したのかがわかります。
アナウンス機能
管理者側のマイクから音声入力し、ステーションに設置されたカメラの内蔵スピーカーへ音声アナウンスを行う事ができます。 また、予約時刻と連動し自動アナウンス(音声ファイル再生)を行うことも可能です。 ネットワークカメラをご利用でない場合でも、PCから音声出力するスピーカーツールによって、アナウンス機能を利用することができます。
採点集計ダウンロード
OSCE実施後の評価結果を集計してCSVフォーマットで一覧表をダウンロードすることができます。 また、過去データを遡り、学生個人への成績返却機能、試験全体を通しての総評機能によりフィードバックを行えます。 試験終了後、速やかにフィードバックを行うことで、学生の振り返りを促すだけでなく、学習意欲の向上をサポートできます。
※接続するカメラ数、録画保存期間などによりハードウェア要件は異なります。
OS | Microsoft Windows Server 2022 Standard 以上 |
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CPU | Intel Xeon Quadコア以上推奨 |
RAM | 16GB以上 |
OS | Microsoft Windows 10 64bit/ Microsoft Windows 11 64bit |
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CPU | Intel Corei7 以上推奨(OSが快適に動作する環境をご用意ください) |
RAM | 16GB以上推奨 |
グラフィック | 高レート映像で複数画面表示をご利用の場合には別途グラフィックカードを搭載する事を推奨します。 |
スマートデバイス | iOS:Safari (iOS 14以降)、Android:Google Chrome |
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パソコン | Microsoft Edge、Google Chrome最新版 |
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